最終更新:2026年9月3日
最初に取得した航空会社の上級会員資格は、JGCではなくANAのSFCでした。
以前はANAマイルを中心に貯め、ANA便だけでなく提携航空会社の特典航空券にも使ってきました。海外でストライキに遭ったとき、ANAの対応に助けてもらい、何とか目的地へ向かえたこともあります。
その私が、現在はJALマイルを主力にしています。
ただし、ANAを嫌いになったわけでも、もう利用しないと決めたわけでもありません。私にとっての「スタメン」、つまり最優先で貯めて使うマイルがANAからJALへ変わったという話です。
この記事では、夫婦2人でヨーロッパへ行き、特にパリ線をよく使う私が、ANA・JAL・エールフランスを実際に利用したうえでJAL中心へ変えた理由をまとめます。
この記事の結論
- ANAをやめたのではなく、メインから用途別のサブへ変えた
- 最大の理由は、私の主目的地であるパリと現在の使用機材
- 夫婦2人分のヨーロッパ行きビジネスクラス特典を探す難しさも大きい
- エールフランスは魅力的だが、Flying Blueを主力にするには制度変更リスクと国内での貯め方が気になる
- 現在の主力はJALだが、JALも特典ビジネスクラス以上を取りやすいとはいえない
- ANAはミラノ・ストックホルム直行便、パリ線の予備、ITAエアウェイズ特典で今後も使いたい
ANAが嫌いになってJALへ移ったわけではない
まず前提として、私はANAのサービスそのものを低く評価していません。
SFCを取得し、ANAマイルが今より貯めやすいと感じていた時期には、特典航空券を使って何度も旅行しました。ANA便だけでなく、スターアライアンス加盟会社などの提携航空会社へ使えることも大きな魅力でした。
特に印象に残っているのは、ANAマイルで発券した他社便を利用するとき、空港へ着いてからストライキが分かった経験です。予定どおりには進まず、変更やトラブルも重なりましたが、ANAの対応によって何とか飛ぶことができました。
こうした経験があるため、私は「ANAが悪いからJALへ乗り換えた」と単純には考えていません。
SFCで実際にどの特典を使ってきたかは、ANAスーパーフライヤーズのサービスを実体験で確認した記事にまとめています。
大きかったのは、私がパリへ行きたいこと
ANAをメインから外した理由の中で、意外に大きかったのが使用機材です。
ANAのドア付き個室型ビジネスクラス「THE Room」には、今でも乗ってみたいと思っています。きっと魅力的な座席でしょう。
しかし、私は機材を体験するために旅行先を決めるスタイルではありません。THE Roomに乗るためにロンドンやニューヨークへ行くのではなく、先に行きたい場所があります。私の場合、それがパリです。
2026年9月3日の確認時点で、ANA公式のTHE Room特設ページから案内されている空席照会先はロンドン・ニューヨーク・サンフランシスコで、パリは含まれていません。パリ線のNH215・NH216には、私が利用した2026年1月時点でボーイング787-9の「ANA BUSINESS STAGGERED」が搭載されていました。

実際の座席や機内食は、ANA NH215羽田発パリ行きビジネスクラス搭乗記と、ANA NH216パリ発羽田行きビジネスクラス搭乗記で紹介しています。
一方、JALは羽田―パリ線のJL045・JL046にA350-1000を投入し、2026年9月1日から毎日運航すると案内しています。運航機材は変更される可能性がありますが、現時点では自分が行きたいパリへ、新しい座席を備えた機材で直接行けるJALの方が、私の旅行スタイルに合っています。
要するに、航空会社が先ではありません。
行きたい場所が先にあり、その旅に合う航空会社とマイルを選ぶ。
この順番で考えた結果、現在の私にはJALが合うようになりました。ANA・JAL・エールフランスのパリ直行便は、日本からパリへの直行便と時刻表のまとめで比較しています。
参考:ANA「世界を近くに、ANA」/JAL A350-1000運航スケジュール
夫婦2人分のヨーロッパ特典航空券が取りにくかった
機材だけでなく、特典航空券の取りやすさも理由です。
私たちの基本条件は、1人旅ではありません。
- 夫婦2人分を同じ便で確保する
- ヨーロッパの長距離路線を使う
- できればビジネスクラス以上を選ぶ
- 会社員として調整できる旅行日程には限界がある
この条件では、ANA国際線特典航空券の空席を見つけることが簡単ではありませんでした。1席なら見つかる、エコノミークラスなら選択肢がある、日程や目的地を大きく変えれば取れる、という状況と、夫婦2人が希望する旅程を確保できることは別です。
以前から感じていた難しさは、ANAマイルでヨーロッパのビジネスクラス特典航空券が取れなかった経験でも書いています。
ただし、ANAマイルで全く取れないわけではありません。実際に2026年には、夫婦2人で羽田―パリのANAビジネスクラス往復を22万マイルで発券できました。
ここで言いたいのは、ANAマイルに価値がないということではなく、自分が最優先で貯め続ける先としては不確実性が大きくなったということです。
ANAマイルの制度変更も積み重なった
ANAマイルを取り巻くルールも変わってきました。
国際線特典航空券では必要マイル数の改定があり、2025年6月からは片道発券が可能になる一方、一部区間・クラスでは必要マイル数も見直されました。片道発券は私のように往路と復路で航空会社を分ける人には明確な改善ですが、必要マイル数や空席まで含めると、必ずしも使いやすくなった点だけではありません。
変更点は、ANA国際線特典航空券の片道発券と必要マイル数改定で整理しています。
私がANA中心から離れたのは、一度の改定が原因ではありません。特典航空券の空席、必要マイル数、貯め方の変化、そしてパリ線の機材。複数の要素が少しずつ積み重なった結果です。
フランスへ行くなら、エールフランスをメインにしなかったのか
パリを重視するなら、フランスの航空会社であるエールフランスを中心にすればよいのでは、と思う方もいるでしょう。
もちろん、私も検討しました。エールフランスの新型ビジネスクラスには複数回搭乗し、Flying BlueではPlatinumステータスも保有しています。エールフランスを知らないから選ばなかったわけではありません。

座席やサービスを含む実体験は、エールフランス新型ビジネスクラス完全ガイドと、AF187羽田発パリ行き搭乗記、AF186パリ発羽田行き搭乗記にまとめています。
Flying Blueは便利なサブ口座だと考えている
Flying Blueには、Air France・KLM便の特典航空券を直接狙えること、Promo Rewardsがあること、必要に応じてマイルを購入できることなどの強みがあります。
一方、日本で暮らしながら日常決済や国内ポイントを使い、夫婦2人分の長距離ビジネスクラスに必要なマイルを継続的に用意する主軸としては、私にはJALマイルの方が組み立てやすいと判断しました。
必要なときにマイルを買い足せることはFlying Blueの長所です。しかし、サブとして便利だからこそ、常に最優先で貯める口座にしなくてもよいと考えています。
Flying Blueの基本は、マイルの貯め方・使い方・ステータスをまとめた完全ガイドで解説しています。
外資系マイレージの制度変更を強く警戒している
もう一つは、制度変更の読みづらさです。
「外資系は必ず日系より改悪する」と断定するつもりはありません。ただ、私は外資系マイレージについて、必要マイル数や条件が短い予告期間で変わるリスクを日系以上に強く意識しています。
Flying Blueでは2026年9月8日から、Air France・KLM運航便の特典航空券にLight・Standard・Flexの3種類が導入されます。今後は「何マイルで取れたか」だけでなく、その運賃で変更・払い戻しや手荷物などにどのような条件が付くのかまで確認しなければなりません。
今回の変更と会員ステータスごとの影響は、Flying Blue特典航空券のLight・Standard・Flex導入で詳しくまとめています。
参考:Flying Blue公式「Light, Standard and Flex reward tickets」
現在はJALマイルを主力にしている
こうした事情を複合的に考え、現在はJALマイルを主力にしています。
- 自分にとってJALマイルを貯める経路を作りやすい
- 羽田―パリの直行便を運航している
- パリ線にA350-1000が入り、2026年9月から毎日運航になった
- JALマイルでエールフランスなどの提携会社も選べる
- 実際にJALの新旧ファーストクラスを利用し、移動時間も旅として楽しめた
私が現在使っている具体的な交換ルートや注意点は、モッピーでJALマイルを貯める方法で整理しています。

2026年の往路では、JL045の777-300ER旧型ファーストクラスを夫婦で利用しました。

復路では、JL046のA350-1000新型ファーストクラスに搭乗しました。新型は個室感、収納、モニター、ベッドのいずれも旧型とは別世代だと感じました。
現在確保しているパリ往復ビジネスクラスに必要だったマイルと諸税は、JALマイルでパリ往復ビジネスクラスを夫婦2人分発券した記事で公開しています。
ただし、JALなら全て解決するわけではない
ここは誤解のないように書いておきます。
最近はJALでも、ヨーロッパ線のビジネスクラス以上を簡単に取れるとはいえません。実際に空席を探していても、希望日の2席を見つけられないことがあります。
JALへ移れば特典航空券の悩みが消えるわけではありません。JALマイルを主力にしつつ、Flying BlueやAviosなども選択肢として残し、往路と復路を別々に考える必要があります。
私の結論は「JALが絶対に優れている」ではなく、現時点の目的地・人数・搭乗クラス・貯め方を合わせると、JALが第一選択になったというものです。
ANAは今後もミラノ・ストックホルム・パリで使いたい
ANAをスタメンから外しても、使いたい場面ははっきり残っています。
| 候補 | ANAを使いたい理由 | 他の選択肢 |
|---|---|---|
| ミラノ | JALにはない羽田―ミラノ直行便を利用できる | ANAマイルでITAエアウェイズ特典も検討 |
| ストックホルム | 羽田から乗り継ぎなしで行ける | Aviosを使いフィンエアーでヘルシンキ経由 |
| パリ | JAL便が取れないときの直行便候補になる | JAL、エールフランス、Flying Blueなど |
JALにないミラノ直行便はANAの明確な強み
イタリアへ行くなら、ANAの羽田―ミラノ直行便は大きな魅力です。JALには日本―ミラノの自社直行便がないため、ミラノが目的地なら、機材の新しさより乗り継ぎがないことを優先したいと思います。
また、アリタリア航空の後継であるITAエアウェイズについては、2026年4月1日からANAマイルの提携航空会社特典航空券を利用できるようになりました。ITAエアウェイズは羽田―ローマ線や、ローマからイタリア国内・ヨーロッパ各都市への路線を運航しています。
過去にはアリタリア航空のビジネスクラスを利用したことがあるため、今後はANAマイルでITAエアウェイズに乗ることも候補に入ります。
ストックホルムはANA直行便とフィンエアーを比較する
ストックホルムも、ANAが羽田から直行便を運航しているため気になる目的地です。2026年夏ダイヤでは週3便の設定なので、実際の旅行日程と空席が合えば、乗り継ぎを避けられるANAを優先する価値があります。
一方で、Aviosを使ってフィンエアーでヘルシンキを経由する方法もあります。直行便の便利さ、必要マイル・Avios、諸税、空席、旅行日程を比べて決めます。
参考:ANA羽田―ストックホルム線/Finnair PlusのAvios特典航空券
パリ線ではANAを第二候補として残す
パリについても、JALだけに固定するつもりはありません。
JALの希望便が取れない、出発時刻が合わない、ANAに特典枠があるといった状況なら、ANAのNH215・NH216は十分候補です。実際に利用しており、787-9のビジネスクラスでも長距離移動に必要な快適性はありました。
「新型機材でなければ乗らない」のではなく、目的地へ無理なく着けることが先です。
SFC制度の再検討は正式発表後に判断する
ANAはSFC制度の改定案を一度公表しましたが、多くの意見を受けて内容の見直しを検討しています。2026年9月3日時点では、制度改定の詳細を9月末までにあらためて案内するとしています。
そのため、未確定の制度を「ANAをメインから外した理由」として断定的には扱いません。私の軸足は、今回のSFC制度改定案が出る前から、すでにJALへ移っていました。
ただし、SFCを今後どのように維持し、どの特典を使えるのかには関わります。正式発表後、この章は最新条件へ更新します。
これからは一社を信じ切らず、目的地から逆算する
現在の基本方針は、次のとおりです。
- パリを含むヨーロッパ長距離線の主力はJALマイル
- ANAマイルはミラノ・ストックホルム・パリ線、ITAエアウェイズなど用途を決めて使う
- Flying Blueはエールフランス便やPromo Rewardsを狙うサブ口座
- Aviosはフィンエアー経由やJAL便など、空席と費用が合う場面で使う
マイル初心者が最初にANAかJALかを決める前に考えたいことは、マイル初心者が最初に決める8つのことでまとめています。
貯めやすさだけで選んでも、使いたい路線の空席がなければ旅行にはなりません。豪華な機材だけで選んでも、その機材が行きたい都市へ飛んでいなければ目的と手段が逆になります。
だから私は、航空会社への忠誠心よりも、次に行きたい場所から逆算します。
よくある質問
ANAマイルを完全に貯めるのをやめたのですか?
完全にはやめていません。最優先で貯めるマイルをJALへ変え、ANAはミラノ・ストックホルム・パリ、ITAエアウェイズなど、使い道が具体的に見えるときに利用する方針です。
ヨーロッパ旅行ならANAよりJALがおすすめですか?
誰にでもJALがおすすめとは限りません。目的地、人数、希望クラス、旅行時期、保有ポイントによって変わります。パリへ夫婦2人でビジネスクラス以上を狙う現在の私には、JALが合っているという結論です。
ANAのパリ線にTHE Roomはありますか?
2026年9月3日の確認時点で、ANA公式のTHE Room特設ページが案内する路線にパリは含まれていません。使用機材は変更されるため、予約時には便ごとの機材とシートマップを確認してください。
ANAマイルでITAエアウェイズに乗れますか?
はい。ANA公式では2026年4月1日から、ITAエアウェイズ運航便を提携航空会社特典航空券として利用できると案内しています。空席、必要マイル、諸税は検索時に確認が必要です。
ストックホルムへはANAとフィンエアーのどちらがよいですか?
乗り継ぎを避けるならANAの羽田―ストックホルム直行便が便利です。日程や空席が合わない場合は、Aviosを使ったフィンエアーのヘルシンキ経由も候補になります。必要数と諸税まで比較して決めるのが現実的です。
Flying Blueをメインにしない理由は何ですか?
日本で夫婦2人分の長距離ビジネスクラスに必要なマイルを継続的に用意する方法と、制度変更の読みづらさを考えたためです。ただし、エールフランス便を直接狙える便利なサブ口座として今後も利用します。
SFC制度の変更でANAを外したのですか?
違います。ANA中心からJAL中心への移行は、今回のSFC制度改定案より前から進んでいました。SFCの改定内容は現在再検討中のため、正式発表後にあらためて判断します。
まとめ|ANAから離れたのではなく、役割を変えた
最初にSFCを取得し、ANAマイルで多くの旅行を実現してきました。トラブル時に助けてもらった経験もあり、ANAへの信頼がなくなったわけではありません。
それでも、現在の主目的地がパリであること、パリ線の機材、夫婦2人分の特典航空券、必要マイル数や制度の変化を合わせて考え、JALマイルを主力にしました。
一方で、JALにないミラノ直行便、ストックホルム直行便、パリ線の予備、そしてANAマイルで利用できるITAエアウェイズには、今後も魅力を感じています。
ANAを捨てたのではなく、万能のエースとして見るのをやめた。
JAL、ANA、Flying Blue、Aviosを目的地ごとに使い分ける。今の私には、その距離感が一番現実的です。



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