
エールフランスの羽田―パリ線は、マイルで取るのと有償航空券を買うのでは、どちらがお得なのでしょうか。
結論からいうと、単純に「マイルだから得」「有償だから損」とは判断できません。
同じ搭乗日・同じ便・同じクラスで、次の3つを分けて比較する必要があります。
- すでに保有しているマイルを使う場合
- 不足するマイルを購入して発券する場合
- 有償航空券を購入する場合
この記事では、実際に検索したエールフランスの羽田―パリ往復運賃と、Flying Blue特典航空券の必要マイル・諸税を使い、何円以上の有償航空券ならマイルを使う価値があるのかを計算します。
Flying Blue全体の仕組みやマイルの貯め方・使い方については、先にFlying Blueの完全ガイドをご覧ください。

結論:マイルと有償は損益分岐点で判断する
今回使用する2025年8月31日時点の検索例では、クラス別の判断は次のようになります。
| クラス | 有償運賃の検索例 | 特典航空券の検索例 | 基本判断 |
|---|---|---|---|
| エコノミー | 約14万~40万円 | 60,000マイル+約4.5万円 | 安い有償運賃があるなら有償を優先 |
| プレミアムエコノミー | 約25万~55万円 | 100,000マイル+約5.8万円 | 有償運賃と自分のマイル価値を比較 |
| ビジネスクラス | 約52万~120万円 | 170,000マイル+約9.2万円 | 高額日程ではマイルの価値が出やすい |
1マイルを2.5円相当として考える場合の損益分岐点は、次のとおりです。
- エコノミー:有償運賃が約19万5,000円以上
- プレミアムエコノミー:有償運賃が約30万8,000円以上
- ビジネスクラス:有償運賃が約51万7,000円以上
ただし、2.5円という価値は比較用の仮定です。人によってマイルの取得費用、保有残高、有効期限、利用目的が異なるため、最終的には自分の基準で計算してください。
今回の比較条件
この記事では、次の条件を使って比較します。
- 区間:東京・羽田空港―フランス・パリ・シャルル・ド・ゴール空港
- 航空会社:エールフランス
- 旅程:往復
- 有償運賃:2025年8月31日に検索した運賃例
- 特典航空券:同時期に検索したFlying Blueの表示例
- バイマイル単価:1マイル2.54円と3.20円の2パターン
掲載している金額は現在の運賃を保証するものではありません。航空券価格、必要マイル数、諸税、為替レートは検索日や空席状況によって変わります。
Flying Blueの必要マイル数は変動するため、現在の状況はFlying Blue特典航空券の必要マイル数と改悪後の使い方も確認してください。
エールフランス羽田―パリの有償航空券
2025年8月31日にGoogleフライトで確認した往復運賃は、次の範囲でした。
| クラス | 往復運賃の検索例 |
|---|---|
| エコノミー | 約14万~40万円 |
| プレミアムエコノミー | 約25万~55万円 |
| ビジネスクラス | 約52万~120万円 |
同じ羽田―パリ往復でも、閑散期と年末年始などの繁忙期では大きな差が出ています。
エコノミークラスの有償運賃


プレミアムエコノミーの有償運賃


ビジネスクラスの有償運賃


Flying Blue特典航空券の必要マイルと諸税
同じ時期に確認したFlying Blue特典航空券の表示例は、次のとおりです。
| クラス | 往復の必要マイル | 日本発の諸税例 | フランス発の諸税例 | 往復の諸税合計 |
|---|---|---|---|---|
| エコノミー | 60,000マイル | 約1万5,000円 | 約3万円 | 約4万5,000円 |
| プレミアムエコノミー | 100,000マイル | 約2万2,000円 | 約3万6,000円 | 約5万8,000円 |
| ビジネスクラス | 170,000マイル | 約3万円 | 約6万2,000円 | 約9万2,000円 |
Flying Blueは必要マイル数が変動するため、このマイル数で必ず予約できるわけではありません。希望日に高い必要マイル数しか表示されない場合もあります。
また、特典航空券でも税金や航空会社サーチャージなどは現金での支払いが必要です。詳しくはエールフランス公式の特典航空券案内をご確認ください。



フランス発の諸税が高くなりやすい理由や、パリ発航空券で発生する税金については、シャルル・ド・ゴール空港から日本へ出発する際の税金で詳しくまとめています。
保有マイルを使う場合の1マイルの価値
すでに保有しているマイルを使う場合は、次の計算式で1マイルの価値を求められます。
1マイルの価値=(有償航空券の価格-特典航空券の諸税)÷必要マイル数
今回の運賃例をこの式に当てはめると、次の範囲になります。
| クラス | 有償運賃が安い場合 | 有償運賃が高い場合 |
|---|---|---|
| エコノミー | 約1.58円/マイル | 約5.92円/マイル |
| プレミアムエコノミー | 約1.92円/マイル | 約4.92円/マイル |
| ビジネスクラス | 約2.52円/マイル | 約6.52円/マイル |
例えばビジネスクラスの有償運賃が52万円の場合は、次の計算になります。
(520,000円-92,000円)÷170,000マイル=約2.52円/マイル
同じビジネスクラスでも、有償運賃が120万円まで上がれば約6.52円/マイルになります。つまり、マイルの価値は搭乗クラスだけではなく、比較する有償運賃によって大きく変わります。
自分のマイル価値から損益分岐点を計算する
自分が1マイルを何円として考えるかによって、マイルを使うべき有償運賃の基準も変わります。
| 1マイルの基準価値 | エコノミー | プレミアムエコノミー | ビジネスクラス |
|---|---|---|---|
| 2.0円 | 16万5,000円 | 25万8,000円 | 43万2,000円 |
| 2.5円 | 19万5,000円 | 30万8,000円 | 51万7,000円 |
| 3.0円 | 22万5,000円 | 35万8,000円 | 60万2,000円 |
表の金額より有償運賃が高ければ、設定したマイル価値を上回る使い方になります。
エコノミークラス
エコノミークラスで14万円前後の有償運賃が見つかる場合、60,000マイルと約4万5,000円を使う必要性は低いと考えます。
一方、年末年始や繁忙期に有償運賃が20万~40万円まで上がる場合は、保有済みマイルを使う価値が出てきます。
プレミアムエコノミー
プレミアムエコノミーは、有償運賃とマイル発券の差が小さくなりやすいクラスです。
1マイルを2.5円と考えるなら約30万8,000円が損益分岐点です。有償運賃が25万円前後なら有償、35万円を超えるならマイルを検討するという判断ができます。
ビジネスクラス
1マイルを2.5円と考える場合、ビジネスクラスの損益分岐点は約51万7,000円です。
今回確認した有償運賃の下限約52万円とほぼ同じため、必要マイル数が低い日程を確保できるなら、マイル利用を検討しやすい水準です。
ただし、有償運賃が安い日に高額な必要マイル数で発券すれば得とは限りません。「ビジネスクラスだから無条件にマイルがお得」とは判断せず、同じ日程で比較する必要があります。
不足分をバイマイルする場合の実費
マイルを保有しておらず、必要マイルの大部分を購入する場合は、マイルの価値ではなく実際に支払う総額で比較します。
ここでは、購入単価を次の2パターンに分けます。
- 条件が良いセール:1マイル約2.54円
- 為替や購入条件を保守的に見積もる場合:1マイル約3.20円
| クラス | 2.54円で購入+諸税 | 3.20円で購入+諸税 | 有償運賃の検索例 |
|---|---|---|---|
| エコノミー | 約19万7,400円 | 約23万7,000円 | 約14万~40万円 |
| プレミアムエコノミー | 約31万2,000円 | 約37万8,000円 | 約25万~55万円 |
| ビジネスクラス | 約52万3,800円 | 約63万6,000円 | 約52万~120万円 |
必要マイルをすべて購入する場合、エコノミーは安い有償航空券に負けやすく、プレミアムエコノミーも有償運賃次第です。
ビジネスクラスは、条件が良いセールなら約52万3,800円です。有償運賃が100万円を超える日程では差が出ますが、有償運賃が52万円前後なら、手間や積算マイルを考えると有償航空券が優位になる可能性があります。
バイマイルは、特典航空券の空席を確認してから行うのが原則です。マイルだけ購入した後に空席がなくなれば、予定していた発券ができません。
現在のセール状況や購入単価の計算方法は、Flying Blueのバイマイルセールまとめで随時更新しています。
有償航空券にもメリットがある
価格だけを見るとマイル発券が有利でも、有償航空券には次のメリットがあります。
- 特典航空券より選べる便や日程が多い
- 対象運賃であればFlying BlueのMilesやXPを獲得できる
- マイルを別の高額な旅程に残せる
- バイマイルの為替変動や海外決済手数料を考えなくてよい
- 運賃規則によっては変更・払い戻し条件を選べる
一方、Flying Blueの特典航空券ではMilesやXPは積算されません。
特典航空券の変更・キャンセルには条件や手数料が設定される場合があります。私が実際にキャンセルした際の流れは、Flying Blue特典航空券のキャンセル手順と費用でまとめています。
私の実体験から考える使い分け


私はFlying BlueとJALマイルの両方を使って、エールフランス便の特典航空券を発券した経験があります。
実際に比較していると、次の使い分けが現実的です。
- エコノミー:安い有償航空券がある場合は現金を優先する
- プレミアムエコノミー:30万~35万円付近を基準に比較する
- ビジネスクラス:必要マイルが低く、有償運賃が高い日程でマイルを使う
- バイマイル:空席を見つけ、総額を計算してから必要分だけ購入する
私自身は、基本的にマイルをビジネスクラス以上で使っています。ただし、これは「ビジネスクラスなら常に得」という意味ではありません。
実際の2名分の旅程で、有償航空券とマイル購入を比較したケースは、羽田―パリのビジネスクラスを2名分発券した場合の費用比較でまとめています。
JALマイルでエールフランスを発券する方法もある
エールフランス便は、Flying BlueだけでなくJALマイルを使って発券できる場合もあります。
ただし、JALマイルの提携航空会社特典とFlying Blueでは、必要マイル数の決まり方、空席、諸税、変更・キャンセル条件が異なります。
そのため、Flying Blueの必要マイル数だけで判断せず、JALマイルを保有している場合は両方を検索する価値があります。
私がJALマイルでエールフランスのビジネスクラスを発券し、キャンセル・再予約した際の費用は、JALマイルでエールフランス特典航空券を発券した実体験で詳しくまとめています。
予約前のチェックリスト
マイルと有償航空券を比較するときは、次の順番で確認してください。
- 同じ搭乗日・便・クラスの有償運賃を確認する
- 同じ旅程の必要マイル数と諸税を確認する
- 保有済みマイルか、購入が必要なマイルかを分ける
- 自分が設定する1マイルの価値で損益分岐点を計算する
- バイマイルする場合は購入総額と海外決済手数料を加える
- 有償航空券で得られるMiles・XPも考慮する
- 変更・キャンセル条件を比較する
- 発券直前に空席と総額を再確認する
実際のエールフランス搭乗記
費用だけでなく、座席や機内サービスを確認してから発券したい場合は、実際の搭乗記も参考にしてください。
よくある質問
エールフランスはマイルと有償航空券のどちらがお得ですか?
搭乗日、クラス、有償運賃、必要マイル数によって変わります。同じ日程で「有償運賃」と「必要マイル+諸税」を比較し、1マイルの価値を計算して判断します。
1マイル何円以上なら使う価値がありますか?
一律の正解はありません。この記事では比較用に2円・2.5円・3円の基準を掲載しています。取得費用、有効期限、今後の利用予定に合わせて自分の基準を設定してください。
エコノミークラスでマイルを使うのは損ですか?
安い有償航空券がある場合は、マイルの価値が低くなりやすい傾向があります。ただし、年末年始などで有償運賃が高騰している場合や、期限切れが近いマイルを使う場合は有力な選択肢です。
Flying Blueのマイルを購入して発券すると得ですか?
有償運賃、購入単価、必要マイル数によります。必要マイルをすべて買う場合、エコノミーは安い有償航空券に負けやすく、ビジネスクラスは有償運賃が高い日程で差が出やすくなります。
特典航空券でも税金やサーチャージは必要ですか?
必要です。Flying Blueの特典航空券でも、税金や航空会社サーチャージなどは現金で支払います。特にフランス発は日本発より高くなる場合があるため、往復総額で比較してください。
まとめ
- マイルと有償航空券は、同じ搭乗日・便・クラスで比較する
- 保有マイルの利用と、バイマイルによる発券は分けて考える
- 1マイルの価値は「有償運賃-諸税」を必要マイル数で割って計算する
- エコノミーは安い有償運賃がある場合、現金購入が有利になりやすい
- プレミアムエコノミーは損益分岐点を確認して判断する
- ビジネスクラスは、有償運賃が高く必要マイルが低い日程で価値が出やすい
- バイマイルは特典航空券の空席を確認してから行う
私自身はマイルを主にビジネスクラス以上で使っていますが、発券前には必ず有償運賃と比較しています。
「マイルを使えるから使う」のではなく、同じ旅程の総額と1マイルの価値を計算することで、保有マイルをより有効に活用できます。



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