エールフランスが長距離路線のビジネスクラス座席ポリシーを静かに変更しました。
とくに影響が大きいのが 最前列(1列目) の扱い。
これまでは Flying Blue プラチナ会員以上なら無料で指定可能 でしたが、現在は アルティメット会員以外は有料(約200ユーロ) となりました。
実際にAFの新ビジネスクラスを利用している身として、この変更は体感価値に直結する大きなアップデートです。
本記事では、今回の改定内容と背景、無料で指定できる「後方セクション最前列」の活用方法を整理してまとめます。
エールフランスが最前列を「Business Suite」として有料化
エールフランスはA350-900およびB777-300ERの長距離路線に導入している新ビジネスクラスのうち、最前列(1A/1L / 1列目) を「Business Suite」としてブランド化しました。
◆Business Suiteとは?
- ビジネスクラス自体のソフトサービスは通常座席と同じ
- ただし 隔壁前の巨大なオットマン により、明らかに広いパーソナルスペース
- 足元の解放感は実際に乗った身としても段違い
- 「ビジネスクラス+(プラス)」と感じるほどの快適性
- 最前列なので最初に降機しやすい
エールフランスは長らくこの“隠れプレミアム席”を非公開のまま扱っていましたが、
今回ようやくブランドとして明確化し、収益化した形です。
といっても以前から座席指定の値段は通常席よりも高額ではありましたが。
ビジネススイートについて (エールフランス公式ページ)

何が変わった?旧ルールと新ルール【比較表】
| 会員種別 / 座席 | 旧ルール | 新ルール(2025年12月〜) |
|---|---|---|
| Flying Blue Ultimate | 予約時から無料指定可 | 今後も無料 |
| Flying Blue Platinum | 無料で最前列指定可 | 有料 |
| Flying Blue Gold以下 | 有料 | 予約時から有料(約200ユーロ) |
| 一般客 | 同上 | 予約時から有料(約200ユーロ) |
改定で困る人
- プラチナ会員(私を含め昨年のステータスマッチでプラチナになっている方も多いのでは?)
- “72時間前の無料開放”で最前列を狙っていた層
改定で喜ぶ人
- 現金で快適な席を買いたい層
- ステータスがなくても広い席を取れるようになった
無料で指定できる「後方セクション最前列」の存在
たまたまエールフランスのプラチナ特典を使える最後のチャンスにもう一往復発券したので、実際に座席指定をしてみました。
エールフランスのB777 / A350 のビジネスクラスは 2セクション構造 になっています。
- 前方:1〜8列(例:B777-300ER) → 最前列1列目はBusiness Suiteとして有料
- 後方:9〜12列(B777の場合) → このセクション最前列(9列目)は無料で選べる
と言うことで下記のようになります。
- B777:9列目が後方セクション最前列
- A350:10列目が後方セクション最前列
ここはプラチナであれば“無料で指定できるのに足元が広い”という、知っている人だけ得をする座席。
特にプラチナ会員以上なら後方セクションの座席は無料で指定できるため、
Business Suiteを買うほどじゃないけど快適に飛びたい という人には非常に優れた選択肢になるのかな?と。

実際に乗って感じた“1列目の特別さ”
AFの新ビジネスには複数回搭乗しましたが、最前列は本当に“別格の広さ”があります。
- 前方の壁まで距離がある
- オットマンが巨大で寝る時に快適
- 物理的に視界が広いので圧迫感ゼロ
ただしサービス内容(食事・ワイン・アメニティ)は通常席と同じ。
あくまで「スペース代」と考えると、有料化は自然な流れだな…という印象です。

注意:そもそもAFビジネスクラスは座席指定が有料
今回の変更を語るうえで忘れてはいけない点がこれ。
◆AFの座席指定ルール
- ビジネスクラスでも座席指定は原則有料(高額)
- Flying Blue Platinum 以上でようやく「通常座席のみ無料」
- 一般客はビジネスでも座席指定は有料
- 旧ルールでは最前列だけ“特典扱い”でプラチナ以上は無料 → 今回消滅
つまり、
プラチナ会員はBusiness Suiteを取る場合、最も高額な座席指定料金を払う立場になった
という皮肉な構造になってしまったわけです。
エールフランスのビジネスクラスについては、こちらでも記事にしています
【エールフランス】新型ドア付き個室のビジネスクラスを発券!有料の座席指定、ラウンジなど調べてみた【CDG-HND】

エールフランスの搭乗記
エールフランスにはここ1年ちょっとの間に3回搭乗しています
いずれも区間は東京 羽田 〜 フランス パリ シャルルドゴールです
【エールフランス AF186】パリ〜羽田 新型ビジネスクラス搭乗記 BOEING 777-300ER【CDG-HND 2025年7月】
【エールフランス AF187】羽田〜パリ 新型ビジネスクラス搭乗記 BOEING 777-300ER【HND-CDG 2025年7月】
【エールフランス AF282】パリ〜羽田 新型ビジネスクラス搭乗記 BOEING 777-300ER【CDG-HND2025年1月】

まとめ プラチナ会員には改悪。ただし筋は通っている変更
今回の変更は、
AFが“本当に価値のある座席”を適正に収益化し始めた という印象です。
- 1列目の価値は実際に高い(広さが段違い)
- Ultimate 会員以外は有料化
- プラチナ会員はメリット減
- 後方セクションの最前列は引き続き“無料で快適な穴場”
- 一般客でもお金を払えば確実に取れる公平性も生まれた
エールフランスを頻繁に利用する人にとっては、
今後の座席選びの考え方が少し変わるアップデートとなりそうです。
今回の改悪もありましたが、実はもう一往復エールフランス便を発券しています。
そちらについても後日記事にしたいと思います。
それではみなさま、素敵な旅を!


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