公式情報確認:2026年9月26日
特典航空券でヨーロッパへ行くとき、必ず「行きに着いた空港から帰る」必要があるわけではありません。
例えば、こんな旅行です。
- 東京 → パリ
- パリからロンドンへ鉄道などで移動
- ロンドン → 東京
このように、往路で到着した都市と、復路で出発する都市を変えられる特典航空券があります。
航空券では、このような旅程をOpen Jaw(オープンジョー)と呼びます。
ただし、JAL・ANA・海外のマイレージプログラムで条件は同じではありません。また現在は片道特典航空券を発券できるプログラムも多く、「1つの往復Open Jaw」にせず、片道特典を2枚組み合わせた方が分かりやすい場合もあります。
この記事では、東京→パリ、ロンドン→東京のようなEurope周遊を例に、JAL・ANA・British AirwaysのAvios・Aeroplanではどう考えればよいのかを整理します。
- 特典航空券は行きと帰りで違う都市にできる?
- 東京→パリ、ロンドン→東京も可能?これがOpen Jaw
- Open Jawと片道特典2枚は何が違う?
- JAL特典航空券でOpen Jawはできる?
- ANA特典航空券でOpen Jawはできる?
- British AirwaysのAviosでもOpen Jawはできる?
- AeroplanはOpen Jawを公式に認めている
- Europe周遊でOpen Jawが便利なケース
- Open Jawを使うときの注意点
- Open JawとStopoverは違う
- Open Jawと「オープン発券」は同じではない
- 特典航空券のOpen Jawでよくある質問
- まとめ|違う都市から帰りたいならOpen Jawと片道2枚の両方を考える
特典航空券は行きと帰りで違う都市にできる?
結論から言うと、できます。ただし、利用するマイレージプログラムごとの旅程条件を満たす必要があります。
| プログラム | 別都市から帰国 | 地上移動 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| JAL国際線特典 | 条件付き○ | ○ | 地上移動回数・距離など |
| ANA国際線特典 | 条件付き○ | ○ | エリア・地上移動距離など |
| ANA提携特典 | 条件付き○ | ○ | エリア・ゾーンなど |
| BA Avios | ○ | ○ | ゾーン・旅程条件あり |
| Aeroplan | ○ | ○ | Open Jawを公式に明記 |
つまり、「東京からパリに入り、ヨーロッパを移動してロンドンから日本へ帰りたい」という考え方自体は特殊なものではありません。
ただし、「好きな都市を自由に組み合わせれば必ず1枚の特典航空券になる」という意味ではない点が重要です。
東京→パリ、ロンドン→東京も可能?これがOpen Jaw
分かりやすく3つの旅程を比べます。
普通の往復
東京 → パリ
パリ → 東京
片道
東京 → パリ
Open Jaw
東京 → パリ
パリ〜ロンドンは自分で移動
ロンドン → 東京

Open Jawとは、簡単に言えば往路の到着地と復路の出発地が異なり、その間を自分で移動する旅程です。
パリからロンドンならEurostarなどの鉄道を利用できますし、旅程によってはTGV、バス、車、船、あるいは別に購入した航空券で移動することもあります。
航空会社の特典航空券として予約されていない区間を、自分でつなぐイメージです。
ヨーロッパ旅行では、わざわざ最初に到着した都市へ戻ってから日本へ帰る必要がなくなるため、Open Jawと相性の良い旅程が多くあります。
日本からヨーロッパへ現在どの都市へ直行できるかは、日本からヨーロッパへの直行便一覧でまとめています。
補足:Open Jawにはいくつか種類がある
専門的には、往路の到着地と復路の出発地を変えるDestination Open Jaw、出発地と最終帰着地を変えるOrigin Open Jaw、その両方が異なるDouble Open Jawなどに分けることがあります。
ただ、普通に旅行を計画する段階では名称を覚える必要はありません。
「行きに着く都市と、帰りに出る都市を変えたい」と理解しておけば十分です。
Open Jawと片道特典2枚は何が違う?
ここは現在の特典航空券ではかなり重要です。
例えば、
東京 → パリ
ロンドン → 東京
という旅行を作る方法は、必ずしも1つではありません。
方法1:1つの往復Open Jawとして発券する
往路と復路を1つの往復旅程として予約し、その途中にパリ〜ロンドンの地上移動区間を設定する方法です。
JAL・ANA・BA・Aeroplanなどでは、それぞれの条件を満たせばこのような旅程を組めます。
方法2:片道特典を2枚発券する
もう一つは、
- 東京 → パリを片道特典で発券
- ロンドン → 東京を別の片道特典で発券
という方法です。
旅行としては同じですが、航空券としては別々です。

片道特典を2枚に分ければ、往復Open Jaw特有の地上移動距離やエリア条件を考えなくて済むケースがあります。
一方で、予約・変更・キャンセルも航空券ごとに扱われるため、「分ければ必ず有利」という意味ではありません。
実際、ANA公式でも、地上移動区間の距離条件を満たせない旅程について「片道ずつ発券する必要があります」と案内しています。
片道発券そのものの可否やJAL・ANA・海外マイルの違いは、別記事「特典航空券は片道で取れる?」で詳しく整理しています。
変更・キャンセル時の違いについては、国際線特典航空券のキャンセル料・変更手数料まとめもあわせて確認してください。
JAL特典航空券でOpen Jawはできる?
JAL国際線特典航空券では、条件を満たせば可能です。
JAL公式では、
- 出発地と最終帰着地が異なる旅程
- 往路到着地と復路出発地が異なる旅程
の両方を利用できると案内しています。
そのため、東京→パリ、ロンドン→東京のような考え方もJALのルール上想定されています。
ただし、旅程によっては1特典として利用できません。
JALの往復では地上移動区間は1回
JAL国際線特典航空券の往復旅程では、旅程全体で1回の地上移動区間を設定できます。
例えば、
東京 → パリ
パリ〜ロンドン:地上移動
ロンドン → 東京
という形です。
このパリ〜ロンドン部分はJALの特典航空券として飛行する区間ではなく、自分で移動手段を用意します。
地上移動区間が長すぎると1特典にできない
JALには地上移動区間の距離についても条件があります。
JAL公式では、地上移動する2地点間の距離が、出発地から地上移動開始地点まで、または地上移動終了地点から最終帰着地までの距離より長くなる場合などは、1特典として利用できないと案内しています。
公式には、東京→ロサンゼルス、ロサンゼルス〜パリを地上移動、パリ→東京という極端な例が利用不可として示されています。
一方、東京→パリ、パリ〜ロンドン、ロンドン→東京のようなEurope内の短い移動であれば、この「地上移動区間が長すぎる」形には当たりにくい旅程です。
ただし、実際に1特典として発券できるかは、利用便・区間数を含めて予約時に最終確認してください。
羽田と成田はJALではOpen Jaw扱いではない
ここは混同しやすいところです。
JALでは以下の空港を同一地点として扱います。
| 同一地点扱い | 空港 |
|---|---|
| 東京 | 羽田・成田 |
| 大阪 | 伊丹・関西 |
| 名古屋 | 中部・小牧 |
| 上海 | 浦東・虹橋 |
| 台北 | 松山・桃園 |
そのため、例えば羽田に到着して成田から次の便に乗るケースを、パリ着・ロンドン発と同じ意味のOpen Jawとして考える必要はありません。
「同じ都市の別空港」と「本当に違う都市の間を自分で移動するOpen Jaw」は分けて考えます。
JMB提携航空会社特典・oneworld特典は別ルール
JALマイルを使う場合でも、JAL国際線特典航空券と、JMB提携航空会社特典、oneworld特典では条件が同じではありません。
提携航空会社特典・oneworld特典でも地上移動区間を設定できますが、利用できる区間数や途中降機など別のルールがあります。
初心者が東京→パリ、ロンドン→東京を考えるだけなら、まずは自分がJAL国際線特典を使うのか、提携航空会社特典を使うのかを確認すれば十分です。
JAL便を他社マイルから発券する選択肢については、JAL国際線を予約できる他社マイル一覧で比較しています。
ANA特典航空券でOpen Jawはできる?
ANAでも条件を満たせば可能です。
ただし、ANAでは「ANA国際線特典航空券」と「提携航空会社特典航空券」を分けて確認する必要があります。
ANA国際線特典航空券
ANAでは、出発地と最終帰着地が異なる場合、または往路到着地と復路出発地が異なる場合、一定のエリア条件があります。
現在のANA公式では世界を大きく3エリアに分けており、Europe、中東、アフリカなどはArea 2です。
公式の利用可能例にも、
東京 → フランクフルト
フランクフルト〜パリは地上移動
パリ → 東京
という考え方の旅程が掲載されています。
つまり、ParisとLondonのようにEurope内の都市を組み合わせるOpen Jawも、まず「同一エリア」という条件を確認することになります。
ANAにも地上移動区間の距離条件がある
ANAでは、国際サーフェス、つまり飛行機以外で移動する区間の距離が長すぎる場合、その旅程を1特典として利用できません。
公式では、地上移動区間のTPMが、旅程開始地点からその地上移動開始地点までの合計飛行距離より長い場合は適用できず、片道ずつ発券する必要があると明記されています。
ここでも「Open Jawが使えない=その旅行自体ができない」ではありません。
片道特典を2枚に分けることで、同じ旅行を作れる場合があります。
ANA提携航空会社特典でもOpen Jawは可能
ANAの提携航空会社特典でも同じく、往路到着地と復路出発地が異なる場合にはエリア条件があります。
ANA公式では、
東京 → フランクフルト
パリ → 東京
を利用可能例として掲載しています。
フランクフルトとパリがともにArea 2に含まれるためです。
ANAでは必要マイルの計算にもゾーンが関係するため、「別都市から帰れるか」と「何マイル必要か」は分けて確認するのが安全です。
British AirwaysのAviosでもOpen Jawはできる?
British Airways Clubでも、条件を満たしたOpen Jawの往復特典が認められています。
BAの規約では、出発地からある都市へ旅行し、別の都市から元の出発地へ戻る旅程、またはその逆の旅程を認めています。
さらに、往路の到着空港と復路の出発空港が異なる場合について、対象空港が同一ゾーン内であることなどの条件が定められています。
BAでは片道特典も利用できるため、旅行によっては、
- 1つの往復Open Jawとして予約
- 東京→パリとロンドン→東京を片道特典2枚として予約
の両方を検討できます。
BA Aviosの検索方法や発券時の注意点は、BA Avios特典航空券の発券方法・必要Avios・注意点で詳しくまとめています。
なお、BA、Finnair、Qatar Airwaysなどは同じ「Avios」という名称を使っていますが、特典航空券の条件まですべて同じではありません。この記事のBAのルールを他のAviosプログラムへそのまま当てはめないでください。
AeroplanはOpen Jawを公式に認めている
Air CanadaのAeroplanは、海外プログラムの中でもOpen Jawの扱いが分かりやすい例です。
現在の公式Flight Reward Policyでは、特典航空券について、
- one-way
- round-trip
- open-jaw
- multi-city
で予約できると明記されています。
公式例にも、Osloまで飛び、Oslo〜Copenhagenを自分で移動し、Copenhagenから帰路に入るOpen Jawが掲載されています。
ただし、Aeroplanにも経路やゾーン、飛行距離などのルーティング条件があります。「Open Jaw可=何でも自由」ではありません。
Aeroplanを含む海外マイルは購入できる場合もあります。マイルを先に買うのではなく、必要ポイント・特典空席・税金まで確認してから考えるのが安全です。
購入できるプログラムについては、バイマイル・マイル購入プログラム一覧も参考にしてください。
Flying Blueはどう考える?
Flying Blueでは、Air France・KLMなどのReward Ticketを片道または往復で利用できます。
一方、今回2026年9月時点で確認した公式公開情報では、BAやAeroplanのようにOpen Jawの条件を明確に整理した規則を確認できませんでした。
そのためこの記事では、Flying Blueについて「1つのOpen Jaw特典として必ず組める」とは断定しません。
Paris到着・別都市出発を考える場合は、まず片道Reward Ticketを組み合わせる方法を含め、実際の予約画面で旅程を確認するのが安全です。
Flying Blueそのものについては、私が実際に利用している経験も含め、Flying Blueのマイル・特典航空券・ステータス完全ガイドでまとめています。
Europe周遊でOpen Jawが便利なケース
Open Jawが特に使いやすいのが、鉄道や短距離交通が充実しているEurope旅行です。
例えば、
東京 → パリ
パリ滞在
Eurostarでロンドンへ移動
ロンドン滞在
ロンドン → 東京
という旅行なら、最後にロンドンからパリへ戻る必要がありません。
ParisとLondonに限らず、Europe内を鉄道、バス、車、船、あるいは別航空券で移動し、最後に別都市から日本へ戻るという考え方ができます。
メリットは「Open Jawという航空券用語を使えること」ではありません。
旅行ルートに合わせて帰国都市を選べるので、最初の都市へ戻るためだけの移動を減らせることです。
Europeへの直行便がある都市を組み合わせるなら、日本からヨーロッパへ直行便で行ける都市・航空会社一覧も旅程作りに使えます。
Open Jawを使うときの注意点
全都市を自由に組み合わせられるわけではない
JALの距離条件、ANAのエリア・距離条件、BAのゾーン条件、Aeroplanのルーティング条件など、各プログラムでルールが異なります。
自社便と提携航空会社特典では条件が違う
特にJALとANAは、自社国際線特典と提携航空会社特典を同じルールだと思わないことが重要です。
地上移動区間は自分で手配する
パリ〜ロンドンなどOpen Jawで開いている区間は、特典航空券に含まれるフライトではありません。
鉄道・車・別航空券などを自分で手配します。
地上移動そのものに航空会社の特典マイルを支払うわけではありませんが、地上移動区間の距離が特典航空券の成立条件に影響するプログラムはあります。
必要マイル数は単純往復と同じとは限らない
「Open Jawなら普通の往復と必ず同じマイル数」というルールではありません。
ANAではゾーンの組み合わせ、BAやAeroplanでも旅程・区間によって計算条件が変わります。
最終的な必要マイル・Avios・ポイント数は、実際の予約画面で確認してください。
変更・キャンセル条件も確認する
往復1特典と片道2枚では、発券後の管理方法も変わります。
変更・キャンセル手数料については、JAL・ANA・BA・海外マイルの特典航空券キャンセル・変更手数料比較で整理しています。
予約開始時期もプログラムごとに違います。特典航空券はいつから予約できる?JAL・ANA・Avios・海外マイル比較もあわせて確認してください。
Open JawとStopoverは違う
Open Jawと混同されやすいのがStopover(ストップオーバー)です。
Open Jawは、パリに到着してロンドンから帰るように、途中のパリ〜ロンドンを航空会社の特典旅程として飛ばず、自分で移動する形です。
Stopoverは、目的地へ向かう航空旅程の途中にある都市で長時間滞在してから、さらに航空便で旅行を続ける考え方です。
ANAなどでは途中降機を「24時間を超える滞在」として扱います。
制度として別物なので、ストップオーバーの航空会社別ルールは別記事で詳しく整理します。
Open Jawと「オープン発券」は同じではない
名前が似ていますが、これも全く別です。
Open Jaw
往路到着地と復路出発地などが異なる旅程。
Open Ticket・オープン発券
利用する便などを確定しない状態で航空券を発券する考え方。
例えばANA国際線特典航空券では、予約のない「オープン発券」はできないと明記されています。
「パリに着いてロンドンから帰る」という意味で使うのはOpen Jawです。
特典航空券のOpen Jawでよくある質問
特典航空券で行きと帰りの空港を変えられますか?
可能なプログラムがあります。JAL・ANA・British Airways Club・Aeroplanでは、条件を満たせば往路到着地と復路出発地が異なる旅程を利用できます。
JALマイルでパリ着・ロンドン発にできますか?
JAL国際線特典航空券では、往路到着地と復路出発地が異なる旅程が認められています。ただし往復旅程の地上移動は1回までで、距離や区間数などの条件を満たす必要があります。
ANAマイルで違う都市から帰国できますか?
可能です。ANAでは往路到着地と復路出発地が異なる場合、同一エリアなどの条件があります。公式でも東京→フランクフルト、パリ→東京の利用可能例が掲載されています。
Open Jaw区間は鉄道でもいいですか?
はい。地上移動区間は鉄道・車・バスなどで自分で移動できます。別に購入した航空券で移動することも考えられます。
地上移動区間にもマイルは必要ですか?
地上移動そのものは特典航空券のフライトではないため、自分で別途手配します。ただし、その地上移動区間の距離がOpen Jawの成立条件に影響するプログラムがあります。
JALでは羽田着・成田発もOpen Jawですか?
JALでは羽田と成田を「東京」という同一地点として扱います。そのため、パリ着・ロンドン発のような別都市間のOpen Jawとは分けて考えます。
JALでは関西着・伊丹発はOpen Jawですか?
JALでは伊丹と関西を「大阪」という同一地点として扱います。
AviosでもOpen Jawはできますか?
British Airways Clubでは、条件を満たしたOpen Jawの往復特典が規約上認められています。また片道特典も利用できます。ただしFinnair PlusやQatar Airways Privilege Clubなど、他のAviosプログラムまでBAと同じ条件とは限りません。
Open JawとStopoverは何が違いますか?
Open Jawは旅程の一部を航空会社の航空券でつながず、自分で移動する形です。Stopoverは航空旅程を続けながら途中都市に長時間滞在するものです。
Open JawとOpen Ticket・オープン発券は同じですか?
違います。Open Jawは発着都市が異なる旅程、Open Ticket・オープン発券は便などを確定しない航空券に関する用語です。
まとめ|違う都市から帰りたいならOpen Jawと片道2枚の両方を考える
特典航空券でも、必ず行きに到着した都市から帰国する必要はありません。
例えば、
東京 → パリ
Europe内を自分で移動
ロンドン → 東京
という旅行を組めるプログラムがあります。
JAL・ANAでは条件付きでOpen Jawを利用でき、British Airways ClubやAeroplanにもOpen Jawの規定があります。
ただし現在は片道特典を利用できるプログラムも多いため、重要なのは「Open Jawという制度を必ず使うこと」ではありません。
1つの往復Open Jawとして組むのか、それとも片道特典を2枚組み合わせるのか。
自分が使うマイレージプログラムのルール、必要マイル、空席、変更・キャンセル条件まで確認して選ぶのが実用的です。
特にEurope周遊では、最初の都市へ戻ることを前提にせず、最後に滞在する都市から日本へ帰れるかを一度確認してみてください。


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